警官隊が催涙ガス、難民の入国を阻止 ハンガリー
ハンガリー・セルビア国境(CNN) 中東などから大勢の難民らが欧州へ押し寄せている問題で、ハンガリーの警察は16日、セルビアからハンガリーへの入国を求める難民の一部が国境線の強行突破を図ったことを受け、催涙ガスや放水銃を浴びせた。
ハンガリー政府は国境管理を強化し、フェンスを設置するなどして難民の入国阻止に動いている。セルビア北部の国境地帯で足止めされている難民の数は数千人に上る。
ハンガリー政府の報道官は16日、CNNに対し、数百人の難民らが棒切れや石などを武器に見立てて力ずくで入国しようとしたと説明。当局として、強硬な姿勢で対応せざるを得なかったと説明した。
これに対し、ドイツのフォンデアライエン国防相はCNNとのインタビューで、ハンガリー政府による難民の扱いについて「受け入れがたい」との見解を表明。欧州の規定に従い、難民らはきちんとした待遇を与えられる権利があると述べた。
難民らの一部は西欧諸国に入る迂回(うかい)ルートとして隣接するクロアチアへと移動。同国の警察当局は16日、国境を越えてきた外国人373人を難民支援のための施設へ移送したと発表した。