米軍、シリアに地上部隊派遣へ 対ISISで反政府勢力を支援

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シリア国内の各勢力の分布図

シリア国内の各勢力の分布図

ワシントン(CNN) 米ホワイトハウスのアーネスト報道官は30日、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」と戦う反政府勢力に支援と助言を与えるため、米軍地上部隊をシリアに初めて派遣する方針を明らかにした。

アーネスト報道官によると、米国は「50人以下」の特殊部隊をシリア北部のクルド人支配地域に派遣。ISISと戦う現地のクルド人部隊やアラブ人部隊に対し、兵站(へいたん)面などから支援するという。

米政府高官も、特殊部隊はまずシリア北部に派遣されると指摘。現地の地上部隊と米軍主導の有志連合によるISIS掃討作戦とを連携させる役割を担うという。この地域の現地部隊は、ISISに立ち向かううえで最も有効な同盟勢力となっている。

今回の米特殊部隊の派遣は、米軍によるISIS掃討作戦の強化としてこれまでで最も重要なものだ。

アーネスト報道官は、少数の特殊部隊では不十分だとする批判を退け、「派遣されるのが世界のどこであろうと、特殊部隊は重要な戦力増強要員となる」と述べた。

アーネスト報道官は今回の派遣について、ISISと戦うシリア国内の現地部隊を育成する戦略の強化につながることをオバマ大統領が期待しているとも言及。「当初から、現地の地上部隊の能力を増強するのが我々の軍事戦略の核となってきた」と述べ、今回の発表でこの戦略が変化することはないとした。また、こうした特殊部隊が戦闘任務に就くことはないとも強調した。

米国防総省の高官によると、最初の部隊は米国から1カ月以内にシリア北部に到着する見通しで、アラブ系シリア人やクルド人らの代表者が集まる非公式の本部施設に主な拠点を置くという。セキュリティー面の懸念から場所については明かさなかった。数週間から数カ月にわたりここに滞在するという。

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