米、インドから盗まれた宗教像など返還 総額107億円

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返還された像を見つめるインドのモディ首相=インド外務省

返還された像を見つめるインドのモディ首相=インド外務省

(CNN) インド各地の寺院などから盗まれて米国に密輸された宗教像など200点余り、金額にして1億ドル(107億円)相当が、このほど米国からインドに返還された。

盗まれたのは宗教上の事象をかたどった青銅やテラコッタ製の像で、中には2000年以上前の作品とみられるものもあった。米首都ワシントンで6日に開かれた返還式典には、米司法省のリンチ司法長官とインドのモディ首相が出席した。

今回返還された像などは、米国土安全保障省が2007年に展開した密輸取締作戦で押収した。「大理石ガーデンテーブルセット」と記載された木箱7箱が米国に輸送されているとの情報があり、中身を調べたところ、大量の像などが見つかった。

品目を偽って密輸しようとしていたのはニューヨークで美術商を営む男で、2012年に逮捕され、現在は裁判を受けるためインドにいる。

盗まれた古美術品は、税関やニューヨーク地区検察、連邦検察、国土安全保障省、司法省が連携して回収した。

このうちインド・チェンナイの寺院から盗まれたチョーラ王朝(850年ごろ~1250年)時代のヒンドゥー教の聖人像は時価150万ドル(約1億6000万円)と推定。ヒンドゥー教のガネーシャ神の銅像は約1000年前の作品と推定されている。

米国は2007年以来、欧州やペルー、中国、カンボジア、イラクなど30カ国から盗まれた8000点以上の工芸品を返還してきた。

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