教員1万人以上を停職処分、テロ組織に関与の疑い トルコ
イスタンブール(CNN) 7月のクーデター未遂事件以降弾圧が続くトルコで、教員少なくとも1万1285人が分離独立派のテロ組織とつながっていた疑いがあるとして停職処分を受けた。国営アナトリア通信が教育省の話として8日に伝えた。
アナトリア通信によると、トルコ全土で地元自治体と連携して捜査が進められており、処分される教員は1万4000人に達する可能性もある。
教育省はテロ組織を名指しはしていない。しかしトルコで「分離独立派のテロ組織」といえば、普通はクルド人武装組織の「クルディスタン労働者党(PKK)」を指す。
当局者によると、トルコ全土の教員約85万人のうち、疑いをかけられた教員は捜査が終了するまで有給の停職扱いとなった。
トルコは7月のクーデター未遂事件を受けて3カ月の非常事態を宣言。事件以降、約5万人が職を解かれた。
エルドアン大統領は、米国在住のイスラム指導者フェトフッラー・ギュレン師が事件にかかわったと主張して支持者らを弾圧し、私立機関の教員約2万1000人の教員免許を失効させている。
ユルドゥルム首相は今月に入り、PKKにかかわる教員全員を停職処分にすると表明していた。
PKKはトルコ、米国、欧州連合(EU)がテロ組織に指定。昨年7月から武力行動を再開している。