マレーシア、北朝鮮大使を国外退去処分に 正男氏殺害受け
クアラルンプール(CNN) マレーシア外務省は4日、北朝鮮のカン・チョル大使を国際条約に基づく「ペルソナ・ノングラータ(好ましからざる人物)」として国外に追放すると発表した。
マレーシア当局は、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏がクアラルンプールの空港で襲われ、殺害された事件を捜査している。
北朝鮮側は事件への関与を全面的に否定してきた。
カン・チョル大使は先月、マレーシア側が北朝鮮市民の遺体を「強制的に」司法解剖したと非難し、結果を受け入れないとする声明を発表。遺体の即時返還を要求し、「マレーシア側は北朝鮮に敵対的な勢力と共謀している」などと主張した。
これに対してマレーシア外務省が謝罪を要求したが、同大使は応じなかった。ザヒド副首相が「重い代償」を警告するなど、双方の間で緊張が高まっていた。