化学兵器被害、ロシアは「テロリストの工場に空爆」と主張

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ガスによる被害を抑制しようと水をかける作業員

ガスによる被害を抑制しようと水をかける作業員

(CNN) シリア北西部イドリブ県の反体制派支配地域で化学兵器が使用されたとみられる件で、ロシア国防省は5日、シリアの空爆が「テロリスト」の武器弾薬庫に直撃したため死者が発生したとの見方を示した。

化学兵器によるものとみられる被害により、多くの子どもを含む少なくとも70人の死者が出ている。犠牲者には口から泡を吹いて窒息死するなどの化学兵器による症状が見られたという。

ロシア国防省のフェイスブックへの投稿によれば、「化学兵器を製造する作業場」に攻撃が直撃したという。

活動家はシリア政権に責任があるとの見方を示している。シリアのアサド大統領は化学兵器の使用を否定し、責任は反体制派にあるとしている。

現場を目撃した人たちによれば、これまでに見たことのない悪夢のような光景だったという。

最初に対応にあたった医師はCNNの取材に対し、病院に入った時点で多くの犠牲者がいたと語った。一家全員が死亡した例もあったほか、攻撃により即死した遺体や医療チームが救えなかった患者もいたという。死者の中に戦闘員の姿はなかったという。

被害の様子を見たという別の医師によれば、シリアの一部地域からは国際社会がシリア政権への追及を行っていないとして不満の声が出ているという。

現場近くの病院の医師が匿名を条件にCNNに語ったところによると、同日午前7時半ごろに約125人の患者が運び込まれた。このうち25人はすでに死亡していたという。この医師によれば、顔面蒼白や発汗、瞳孔縮小、呼吸困難などの症状から猛毒サリンの使用が疑われるが、確認のためには検査をする必要がある。

シリア軍は化学兵器の使用を否定しているほか、ロシア軍も当該地域では空爆を行っていないとしている。

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