国際人権団体がメタを非難、パレスチナ支持の言論を制限と主張

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中東情勢に絡み、様々なSNSのプラットフォームを持つメタを国際人権団体が非難/Jakub Porzycki/NurPhoto/Getty Images

中東情勢に絡み、様々なSNSのプラットフォームを持つメタを国際人権団体が非難/Jakub Porzycki/NurPhoto/Getty Images

ニューヨーク(CNN) 国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)」は21日、米メタが中東パレスチナ並びにパレスチナ人の人権を擁護するコンテンツを繰り返し削除もしくは制限していると非難した。これらのコンテンツはメタの規約に違反していない場合でも、削除・制限の対象になっているという。

HRWは報告の中で、「平和的な」パレスチナ支持のコンテンツの事例に関する懸念を表明。メタはこうしたコンテンツがいかなる指針にも違反していないにもかかわらず削除していると指摘した。

またメタに対し、複数の指針や抑制の判断にまつわるより多くの情報について変更もしくは共有するよう求めた。具体的には政府による削除要請や、「ニュースバリュー」の観点から指針に反するコンテンツを例外的に残すケースについての情報に言及している。

その上で、人権侵害や政治運動などに関する保護された表現は、メタのプラットフォーム上への掲載が認められるべきだと強調した。

HRWはパレスチナ支持のコンテンツ1000件以上を特定。メタの規約に違反していないにもかかわらず、10月から11月にかけて制限もしくは削除されたと主張する。

対象となった投稿にはパレスチナ自治区ガザ地区にある病院での遺体や負傷者の画像が付いたもの、「パレスチナを解放せよ」や「ジェノサイド(集団殺害)を止めろ」といったコメントが添えられたものが含まれる。ただコメントにパレスチナの旗の絵文字を複数使用しただけで、ユーザーがインスタグラムから警告を受けた例もあったという。警告は当該のコメントが「他者を傷つける可能性がある」という内容だった。

HRWは報告の中で、パレスチナ支持者たちに対する措置が他の集団以上に過剰なものだとは主張していない。

メタの広報担当者は声明を出し、HRWの報告は同社の取り組みを反映していないと指摘。イスラエルとイスラム組織「ハマス」との紛争を巡って、同社は関連する言論の保護に取り組んでいると反論した。

その上で「当社の指針はあらゆる人々に発言の機会を与えるため設定されているが、同時に自分たちのプラットフォームの安全を確保するものでもある」「当社のミスにより、人々が不快になることがあるのは認める。しかし当社が意図的かつ組織的に特定の発言を抑圧しているとの示唆は誤りである。今回の紛争については膨大な量のコンテンツが投稿されている。そのうち1000件の事例を挙げて『組織的検閲』の証拠と主張するのは、記事の見出しとしてなら好ましいかもしれないが、主張自体はミスリード以外の何物でもない」と述べた。

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