発音美人養成講座
上書き抵抗を乗り越える音読が発音を綺麗にする
元来、脳は嘘を拒絶するようにできているという。もっと噛み砕くと、リアリティーの無いものを脳は拒絶する。すでに日本語で知っている呼称を、あえて英語で上書きする時、脳はかぶさってくる言葉を嘘と認識して覚えたがらない。つまり、日本語使用者は、必要性を心から感じない英単語が既存の母語単語に上書きされる時、自然と上書き抵抗を起こしていることになる。
長年、冷蔵庫と呼んでいるものを、あえて、refrigeratorと英語で言おうとする場合には苦痛が伴う。また、心のどこかで、別にrefrigeratorなんて日本で住んでいる限り使わないからと思っているうちは覚えられない。この上書き抵抗を乗り越えて覚えるには、refrigeratorが既知の文章内に埋め込まれているような文を覚えるのがいい。「I bought a refrigerator.」など、Iもboughtもすでに知っていて、知らない単語がrefrigeratorだけという文章はいい。ポイントは既に知っている単語が多い環境に未知の単語を紛れ込ませて覚えることだ。それは知っている単語が多いとそれだけリアリティーも増すからだ。
しかも、予測文法の範囲で言えば、I boughtの後ろに来ているrefrigeratorは自然と人ではなく物だと予測される。新単語だけを文脈抜きに力技で覚えるよりは、文章で覚える方がリアリティーを演出できる。また、発音を向上させるのにも文を覚える方がいい。お手本の英語を聞いていると、I bought a _____の塊で、bought の語末子音Tと、次に母音から始まる冠詞のAが繋がって、TAみたいに聞こえることも確認できるからだ。refrigeratorが覚えられたら、同じような電化製品、microwaveなども連想語として入りやすくなってくる。
シャドーイングという学習方法がある。英語の音声を聞き取り、そのすぐ後を自分も発生していくという学習方法だ。シャドーイングを続けていくと、先を予測するヒアリングができるようになってくる。予測できる力ができてくることは背景知識が溜まってきているいいサインだ。こうして、英語らしさを構造と発音の面で両方手に入れられる学習法を試していただきたい。
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【著者紹介】
溝江 達英(みぞえ たつひで)
カナダ ラヴァル大学文学部日本語科主任
早稲田大学第一文学部、一橋大学大学院言語社会研究科を経て、カナダ ラヴァル大学文学部言語学科博士課程修了。言語学博士(Ph.D)
英語スピーチコンテスト優勝経験を持つ。英語に加え、仏、独、西、伊、露語も堪能な言語学者である。