787機の出火、バッテリーとは無関係の可能性 英当局
(CNN) 英ロンドンのヒースロー国際空港で12日起きたエチオピア航空の米ボーイング社製787型機の出火で、英国の航空事故調査当局は13日、バッテリーの機能との関連性はないとみられるとの見解を示した。
声明で、出火によって損傷した箇所は同機の主力バッテリーや機体後部にある補助動力装置(APU)から遠く離れており、現段階でバッテリーと火災の直接的な因果関係を示す証拠はないと述べた。
同機での出火は無人状態の時に発生、負傷者は出なかった。出火の詳しい原因は明らかでないが、初期段階の調査終了まで数日間かかるとの見方を示していた。
ボ社の新型機種である787型機では、民間旅客機として初めて搭載したリチウムイオン電池製のバッテリーを巡るトラブルが多発し、今年1月に全世界で運航停止に追い込まれていた。このバッテリーの改善措置が取られた後の4月に運航を再開したばかりだった。
出火したエチオピア航空機は12日朝、エチオピア・アディスアベバからヒースロー空港に到着。同航空は交流サイト「フェイスブック」上で、乗客を降ろして機内清掃を行った後、ターミナルビルから遠く離れた場所に移動して駐機し、全電源を切ったと説明していた。8時間以上たってから煙の発生が感知されていた。
英航空事故調査当局によると、出火で後部の機体上部に広範囲な損傷が生じた。
12日には、英トムソン航空が運航する787型機が英中部マンチェスターから米フロリダ州へ出発したものの、「技術的な問題」が生じたとして引き返すトラブルもあった。