英ロールス・ロイス、従業員を4600人削減 コスト圧縮狙う
香港(CNNMoney) 英国の航空用エンジン製造会社ロールス・ロイスは14日、コスト低減のため向こう2年間で4600人の人員削減に踏み切る計画を明らかにした。
削減の大半は英国内の従業員が対象となる。ロールス・ロイスの声明によると、今回の措置で2020年までに年間のコストを4億ポンド(約587億円)圧縮することを目指すという。
同社はより幅広い事業の再編にも取り組んでいる。今年1月には中核事業であるエンジン及び電力システムの製造に注力する計画を明らかにした。製品は航空、防衛、エネルギーの各業界向けとなる。
こうした再編により、一時的には5億ポンド規模の財務上の打撃を被ると同社ではみている。人員削減の発表を受け、同社株価はロンドン市場で2%以上の値上がりを記録した。
ロールス・ロイスが抱える従業員の数はおよそ5万人。英国最大の労働組合ユナイトは、今後の人員削減が同社の雇用に依存する地域の経済に深刻な影響をもたらす恐れがあると警鐘を鳴らす。
ロールス・ロイスは同名の高級車メーカーと元は1つの企業だったが、現在は別会社。高級車メーカーのロールス・ロイス・モーター・カーズは独自動車メーカーBMWの傘下に入っている。