英ブリティッシュ・エアウェイズ、格安航空の創設を断念
ロンドン(CNN Business) 英航空大手のブリティッシュ・エアウェイズは26日までに、短距離路線に特化した新たな格安航空を創設する計画を断念したと発表した。
同社の操縦士団体が計画に同意しなかったことを批判もした。独自の格安航空の新設は約1カ月前に公表されていたもので、英ロンドンのガトウィック空港を拠点に来年夏までの就航を見込んでいた。
同社は声明で、失望の念を表明。ガトウィック空港を離発着する欧州便の収益が長年損失を被る中で、新型コロナウイルス禍による悪影響を克服し、同空港での運航便の利益向上を図る計画が必要だったとのは明白とも主張した。
今回の計画中止を受けガトウィック空港で認められている乗り入れ枠を生かす代替の方途を検討するとした。
一方、同航空の操縦士団体は声明で、最善を尽くしたが経営側と容認出来る合意に到達出来なかったと主張した。
ブリティッシュ・エアウェイズはコロナ禍による渡航規制で大きな業績不振に直面。北米便などの長距離路線が主な収益源だったことが響いた。
半面、ワクチン接種の完了を条件により緩やかな渡航規制が打ち出されている欧州大陸で広範な運航便を展開しているライアンエアやイージージェットなどの格安航空は今年の夏、輸送乗客数の回復が目立った。
ブリティッシュ・エアウェイズは自らの格安航空を誕生させ、これら2社などと競合しながらの利益確保を狙っていた。