米保健当局、新たに7つの発がん性物質を指定
(CNN) 米保健福祉省は3日、第14回発がん性物質報告書を発表した。新たに7つの物質がリストに加えられ、発がん性物質は全部で248種類となった。
今回加わったうちの5つはウイルスだった。内訳は、エイズウイルス1型(HIV−1)にヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV−1)、エプスタイン・バー・ウイルス(EBV)にカポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)、メルケル細胞ポリオーマウイルス(MCV)だった。
報告書によればこれらのウイルスは、非メラノーマ皮膚がんや目にできるがん、肺がん、胃がん、さまざまなタイプのリンパ腫など20種類を超えるがんとの関連が見つかっている。
「世界中で人間のがんの約12%がウイルス由来であり、現時点ではこれら5つのウイルスのワクチンはないことから、がんに至る可能性のある感染を減らすための戦略はなおさら重要だ」と米国立環境衛生科学研究所(NIEHS)のリンダ・バーンボーム所長は声明で述べた。
これ以外に、溶剤として使われるトリクロロエチレン(TCE)と、金属のコバルトも発がん性物質のリストに加えられた。
ただしビタミンB12の構成成分としてのコバルトは発がん物質に含まないとした。ビタミンB12は必須栄養素であり、たんぱく質と結合している。体内に取り込んでもコバルトイオンを発生しないため、発がん性のおそれはないという。