死から生へ――生分解性の埋葬カプセル、遺体を樹木の栄養に
だが本当に環境に良いのだろうか。デブルイエン氏は、「伝統的な埋葬法の問題点は完全に無酸素状態であることだ。遺体は地中深くに埋められ、ひつぎの中に密閉される。十分に分解されない部分が多い」と説明する。
「今回のカプセルの場合、一定の酸素流入を維持できる可能性がある。(主にデンプンで作られたバイオプラスチックから)炭素ももたらされる。人体の分解に当たって制約や課題のひとつになるのは窒素が豊富な点だ。こうした窒素をすべて分解しようとする微生物には、バランスを取るため一定の炭素が必要になる」(同氏)
環境に対する意識の変化も、埋葬にまつわる文化的障壁の打破につながっている。