先史時代の獰猛なワニ、「モーターヘッド」のレミーにちなみ命名
(CNN) 約1億6400万年前のジュラ紀中期に生息していた獰猛(どうもう)なワニが、伝説的な英ヘビーメタルバンド「モーターヘッド」の創設者レミーにちなんで「Lemmysuchus(レミスクス)obtusidens」と命名された。英エディンバラ大学などの国際研究チームがこのほど動物学会誌に発表した。
研究チームによると、レミスクスは絶滅した海生ワニ、テレオサウルスの1種。体長は約5.8メートル、頭部だけで約90センチもあり、欧州の海岸の浅瀬に生息して大きな口と歯でカメや大型魚類を捕食していた。
1909年に化石が発見されて以来、ロンドンの自然史博物館に展示されていたが、研究チームが詳しく調べたところ、分類に誤りがあり、それまで知られていたテレオサウルスとは違う種だったことが分かった。
レミスクスの命名を発案したのは、ヘビーロックの大ファンという学芸員のローナ・スティール氏。「モーターヘッドは大好きなバンドの1つだったので、レミーが死去して以来、レミーにちなんだ命名を考えていた」という。
スティール氏によると、ワニのレミスクスは「大きくて古くて怖いヤツ。食べたいと思ったものはどんなものでものみこんだ」。そのイメージはレミーにぴったりだった。
激しい音楽と激しい飲酒の過激なライフスタイルで知られるレミー(本名イアン・キルミスター)は2015年に70歳で死去。モーターヘッドは40年を超す活動で23枚のスタジオアルバムをリリースした。