海水に浸した両足が血まみれに、「ウミノミ」原因か 豪州
(CNN) オーストラリア南東部メルボルンに住む16歳の少年がこのほど、海岸で足を海水に浸したところ、両足から出血して血が止まらなくなる被害に遭った。正確な原因は不明だが、無数の小型甲殻類に刺された可能性がある。
ワシントン・ポスト紙によると、サム・カニゼイさん(16)はメルボルン近郊のビーチで5日、友人たちとサッカーを楽しんだ後、足を冷やそうと波打ち際の浅瀬で足を海水に浸した。
「海から出ると、ふくらはぎの下の足首のあたりが砂に覆われているように見えたので、激しく振って払い落とした」。サムさんは地元テレビ局にそう語っている。しかし足を覆っていたのは砂ではなかった。
父親のジャロッドさんによると、サムさんの両足は血まみれで、刺された痕が何千も残り、出血が止まらなかったために病院へ駆け込んだ。
医師は出血を止めようとしたが、両足の小さな傷口からは血が流れ続け、サムさんは強い痛みを訴えていたという。
ジャロッドさんはウェットスーツを二重に着けて、サムさんが刺された現場の海岸へ戻った。生肉を餌にして、大量に群らがってきた体長2ミリほどの海洋生物数千匹を捕獲。「肉に食いついて血を吸い、そのまま肉から離れなかった」とジャロッドさんは話している。
ビクトリア博物館によると、出血が止まらなかったのはこれらの甲殻類が出す抗凝血物質が原因と思われる。ジャロッドさんが採集した生物を同博物館の専門家が調べた結果、腐肉食性小型甲殻類の一種で、「ウミノミ」とも呼ばれる端脚類の生物だったことが分かった。