ファンがトラウトのグラブからボールを「強奪」 米大リーグ
(CNN) 3度のMVPに輝くエンゼルスのマイク・トラウト外野手はファウルゾーンで華麗なジャンプキャッチを見せたが、ファンの行為が物議を醸した。
12日に行われたロサンゼルス・エンゼルス対ヒューストン・アストロズの試合で、2―0とエンゼルスがリードしていた二回、打ち上げられた打球をトラウトがスタンド最前列でつかんだかに見えた。しかし同時に、観客がボールをつかもうと手を伸ばし、右手でトラウトのグラブを押さえ込んで左手でボールを奪い取った。
トラウトはすぐに審判に訴えたが、ボールがスタンド内にありフィールド外のプレーと判断され、干渉には当たらないとしてファウルのままとなった。
MLB公式サイトによると、この観客と息子は球場の別の席に移動した。
試合はエンゼルスが4―1で勝利した。

男性と息子は別の席に移動となった/Leslie Plaza Johnson/Icon Sportswire/AP
こうした場面は昨年のワールドシリーズ第4戦を思い起こさせる。ニューヨーク・ヤンキースの2人組のファンが、ロサンゼルス・ドジャーズのムーキー・ベッツが打球を捕りかけた際、ベッツのグラブからボールを奪って物議を醸した。この2人は退場処分となり、その後、全球場で出入り禁止となっている。
今回の観客は、直後から明らかに謝罪を示したようで、ボールをトラウトに返そうとしたようにも見えた。この男性は地元メディアに対して、「息子の顔のあたりに飛んできたから、とっさに手を伸ばしてしまっただけで、プレー中だとは気づかなかった」と語った。
トラウトはMLB公式サイトを通じて、ジャンプして捕球したつもりだったが、男性が文字どおりグラブからボールを抜き取ったと振り返った。トラウトは試合後、このファン親子と対面し、そのボールにサインして渡したという。「すごく申し訳なさそうだったし、試合にも大きな影響はなかったから。」と語った。