現生人類の化石発見、アフリカ以外で最古 イスラエル

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イスラエルの洞窟で、現生人類のものとみられる顎(あご)の骨の化石が見つかった

イスラエルの洞窟で、現生人類のものとみられる顎(あご)の骨の化石が見つかった

(CNN) イスラエル・テルアビブ大などの研究者は26日までに、アフリカ以外では最古のものとなる現生人類の化石を同国で発見したと米科学誌サイエンスに発表した。19万4000~17万7000年前の化石と推定されている。

発見現場はイスラエルのミスリヤ洞窟。複数の歯を備えた上顎骨(じょうがくこつ)のほか、石器も見つかった。

今回の発見は、現生人類がこれまで考えられていたよりも5万年以上早くアフリカを出て、移動していた可能性を示唆するものだ。他の地域で以前発見された12万~9万年前の現生人類の化石について説明する助けにもなる。

論文の共著者で米ビンガムトン大教授のロルフ・クアム氏は、「現生人類が従来の想定よりも早くアフリカから出たという明確な証拠を化石の形で手にしたことになる」と指摘した。

化石の年代確認やホモ・サピエンスとしての分類に当たっては、三つの異なる年代特定技術が使われた。顎や歯の特徴は紛れもなく現生人類のものだという。

現場で見つかった石器も、これらの現生人類が使っていた技術や年代をさらに裏付けている。石を縁のあたりで剥離させ、狩りに使用する洗練された尖頭を実現する「ルヴァロワ技法」で形作られている。

石器の詳しい研究は現在進行中。論文の著者であるテルアビブ大の研究者によれば、石器は狩りだけでなく動物の皮の加工や、植物をすりつぶしたり切ったりすることなどにも使われていた。

化石が今回発見された場所は、現生人類がナイル渓谷を抜ける北方ルートを使ってアフリカから出ていったとの説を支持するものだ。12万年前の現生人類の化石が中国で見つかった理由を説明するうえでも助けになるとみられる。

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