ワインの前にビールを飲んでも二日酔いは変らず ドイツで実験
(CNN) 米国人の76%が飲み会の後に経験している二日酔い。たとえビールやワインを飲む順序を変えたとしても、飲み過ぎれば二日酔いの症状は変らない――。欧州の研究チームがそんな研究結果を7日の学術誌に発表した。
研究チームはドイツで19~40歳の90人を対象に、ビールやワインを飲んでもらう実験を行った。
第1グループはまず2.5パイント(約1420ミリリットル)のビールを飲み、続いて大型グラス4杯のワインを消費。第2グループはビールとワインの順序を入れ替えて同じ量を飲み、3番目のグループはビールまたはワインのどちらか一方のみを飲んだ。
1週間後、今度は同じグループの間で飲む順序や内容を入れ替え、第1グループはワインからビール、第2グループはビールからワインの順、第3グループはビールかワインの前回飲まなかった方を飲んでもらった。
翌朝にかけて健康状態を観察した結果、二日酔いの程度はワインを先に飲んでもビールを先に飲んでも変わらないことが分かった。
「『ワインの前にビールを飲んだ方が、二日酔いは軽くなる』というアイデアに真実性はないことが分かった」。調査を行った独ヴィッテン・ヘルデッケ大学の研究者はそうコメントしている。
二日酔いの重症度は、飲んでいる最中に自分で感じた酔いの程度と、飲んでいる間に吐いたかどうかにかかわっていた。飲み終わるころに自分の酔いの程度を10段階で評価してもらい、その程度が高かった人、および飲んでいる間に吐いた人ほど、二日酔いは重症化する傾向があった。
「どんなアルコール飲料でも、飲み過ぎれば二日酔いになる」「翌朝どの程度みじめな思いをするかは、自分がどれだけ酔いを感じたか、気分が悪くなったかどうかで予測するしかない」と研究者は話している。