地下鉄に響くオペラの歌声、ホームレス女性が乗客魅了 LA警察が動画投稿
(CNN) 米カリフォルニア州ロサンゼルスの地下鉄の駅構内で、ホームレスの女性が美しい歌声を披露して通勤客らを魅了している。
歌っているのはエミリー・ザモールカさん(52)。イタリアの作曲家プッチーニのオペラ曲「オ・ミオ・バッビーノ・カロ」を披露する姿を警官がビデオで撮影し、ロサンゼルス警察がソーシャルメディアに掲載したことをきっかけに、「サブウェイ・ソプラノ」として有名になった。
動画の中のザモールカさんは、左手にレジ袋や紙袋を下げ、右手は所持品を詰めたカートの上に置いた姿で歌声を披露している。
ザモールカさんに取材したCNN系列局のKABCによれば、ザモールカさんは24歳の時にロシアから渡米。バイオリンとピアノの演奏を学んだ経験があり、ストリートパフォーマンスで生計を立てるようになった。
ところが3年前、男にバイオリンを壊され、手首にけがをして演奏ができなくなった。このため家賃などが払えなくなってホームレスになり、駐車場に段ボールを敷いて寝泊まりしているという。
地下鉄の駅で歌う時はステージに立っているような気持ちになるというザモールカさん。動画は9月26日以来、80万回あまり再生され、支援したいという申し出が相次いでいる。
ニュースでザモールカさんのことを知ったという男性は、クラウドファンディングサイトのGoFundMeを通じて寄付を募り、これまでに3万5000ドル(約370万円)以上が集まった。
ロサンゼルス市議会のジョー・バスカイーノ議員はザモールカさんを支援すると表明。ロサンゼルスのリトルイタリーで5日に開かれるイベントに、ザモールカさんが出演することになったと発表した。
4 million people call LA home. 4 million stories. 4 million voices...sometimes you just have to stop and listen to one, to hear something beautiful. pic.twitter.com/VzlmA0c6jX
— LAPD HQ (@LAPDHQ) 2019年9月27日