トランプ大統領、弾劾調査にいら立ち爆発 会見で怒りぶちまけ
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は2日、2度にわたり公の場に姿を見せ、自身の弾劾(だんがい)調査をめぐる怒りをぶちまけた。
トランプ氏はフィンランドの大統領と会合に臨み、明確な戦略を示さないまま民主党とメディアに矛先を向けた。トランプ氏を巡っては、ウクライナのゼレンスキー大統領にバイデン前副大統領の調査を要請したことが判明して物議を醸しているが、こうした状況の緩和につながりそうな新たな答えは示さなかった。
イーストルームでの記者会見では「これは最大のでっち上げだ」「私の当選以来繰り広げられてきたことの続きに過ぎない」と強調。トランプ氏の苦境に関する質問が飛ぶ中、会見は徐々に熱を帯びていき、トランプ氏が「米国民に対する詐欺犯罪だ」と述べる場面もあった。
ロイター通信の記者がウクライナ疑惑に関して繰り返し追及すると、トランプ氏は一層いら立った様子を見せた。ただ、トランプ氏が質問に答えることはなかった。
先週、民主党議員が弾劾調査を加速させる中、トランプ氏は少なくとも公の場ではおおむね沈黙を保っていた。今回はその沈黙を一気に破った形だ。
トランプ政権の側近の間ではこの数日、大統領が弾劾調査における事態の重大さを理解していないのではないかと懸念する声が漏れていた。だが、トランプ氏は内々に不満を示し始め、2日にはツイッターに大文字で「でたらめだ」と書き込んだ。
一方、下院民主党のシフ情報委員長は、証人への脅しや「暴力の扇動」がないよう警告。弾劾事由に司法妨害が加わる可能性もあるとしている。