ラニーニャ現象が発生、干ばつやハリケーンに影響 米海洋大気局
(CNN) 米海洋大気局(NOAA)は14日、太平洋の熱帯地域でこの1カ月の間にラニーニャ現象が発生したと発表した。
一般的にラニーニャ現象が発生すると、太平洋に面した米西部や中北部で、特に冬の間の気温が平年よりも低くなり、降水量は多くなる。
対照的に、米南部の気温は平年より高く、降雨量は少なくなる。つまり干ばつが続く米南西部は引き続き乾燥した天候が続く見通し(ラニーニャはこの前の冬も発生し、米西部や南西部の干ばつを悪化させた)。
米南東部も一般的に、ラニーニャが発生した冬は平年より乾燥する。ただしシーズンが始まる前に、ハリケーンなどの熱帯低気圧が発生する可能性は高まる。
ラニーニャはスペイン語で「小さな女の子」の意味で、太平洋中部から東部にかけての赤道に近い海面水温が平年より低くなり、世界の気象に影響を及ぼす。
NOAAは14日に発表したラニーニャ注意報の中で、「ラニーニャは今後数カ月の間、米全土の気温や降雨量に影響を及ぼすことが予想される」と指摘。ラニーニャは90%近い確率で、2021~22年の冬を通して続くと予想している。