米シカゴ、警官の半数が休職扱いになる可能性 ワクチンめぐり市と対立
(CNN) 米イリノイ州シカゴで警察官に新型コロナウイルスワクチン接種状況の開示を義務付けた措置をめぐって市と警察官組合が対立し、一般警官の最大で半数が無給の休職扱いとなる可能性が出てきた。
米国では全土の自治体や企業がワクチン義務化に踏み切る中で、組合と雇用側の対立が相次いでいる。
CNN提携局KGOによると、カリフォルニア州サンフランシスコでは、市のワクチン義務化に従わなかったとして警官少なくとも120人が離職する。サンフランシスコ警察官組合によると、このうち80人はパトロール部門に所属している。
シカゴの警察官組合FOPは今回の問題を、市と警察官の間の雇用紛争と位置付けた。
同組合のジョン・カタンザラ委員長は「私はワクチンに関する自分の状況をはっきりさせているが、市がそれを全員に義務付ける権限はない。ましてや自分の病歴に関する情報を提供させ、その場で雇用条件を変更することはできない」と訴えた。
同市のライトフット市長は、従わなかった警察官についてはこの週末に確認を行った後に、無給の休職扱いにすると説明。この土曜や日曜に休職を命じることはないとした。
カタンザラ委員長によると、シカゴ警察の警察官は、14日までにワクチン接種状況を提示しなければ、無給の休職扱いになると告げられていた。
このため最大で警察官の50%が休職扱いになる可能性があると同委員長は説明、「シカゴ市の警察官はこの週末にかけて50%以下になる」「その原因は100%、市長が強硬姿勢を崩さないことにある。従って人員不足のためにどんなことが起きようと、責任は市長にある」と強調した。
同組合は市の強制執行を阻止するために、一時的な差し止めを申し立てる方針。