米国とイラン、3度目の核協議終了 協議継続で合意も隔たり残る
(CNN) 米国とイランの代表団は26日、中東オマーンの首都マスカットで、イランの核開発をめぐって協議を行った。両国は協議について、前向きに受け止めつつ、慎重な見通しを示した。
イランからはアラグチ外相らが参加。米国の代表団はウィトコフ中東担当特使が率いた。技術の専門家による協議も行われた。
政府高官によれば、今回の協議は前向きで生産的なものだった。間接的・直接的な話し合いが4時間あまり行われた。合意に向けてさらなる進展があり、近く欧州で再会することで合意したという。
アラグチ氏は「主要な問題や細部で依然として意見の相違がある」としつつ、合意については「希望はあるが、慎重だ」と述べた。
オマーン外相によれば、協議は引き続き来週も行われる。
今回の協議は、イランによる核開発の詳細をめぐり、両国の隔たりが依然として大きいなかで行われた。
米国もイランも協議について前向きなものと捉えているが、トランプ米大統領は合意に達しなければ、米国とイスラエルがイランの核施設に対して軍事攻撃を行うと警告している。
ルビオ米国務長官は先に、イランが自国の核物質を濃縮することは想定しておらず、民生用のエネルギー計画に必要なウランは輸入するものと考えていると明らかにしていた。イラン側はウラン濃縮の権利については交渉の余地がないとしている。
イランの核開発をめぐっては、イランや米国などが2015年、イランに対する経済制裁の解除と引き換えに核計画を制限することで合意した。だが、第1次トランプ政権だった18年に米国が核合意を離脱。イランは報復として濃縮ウランの濃度を最高60%に引き上げ、兵器の製造に必要な約90%の水準に近づけた。