宇宙から撮影した息をのむ景色の数々、NASAのベテラン飛行士が撮影
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)で長年にわたって活躍し、4回宇宙を旅した経験を持つ宇宙飛行士のドン・ペティ氏が19日、国際宇宙ステーション(ISS)から地球に帰還した。ペティ氏は、ロシアの宇宙機関ロスコスモスの宇宙飛行士アレクセイ・オブチニン、イワン・ワグネル両氏とともに有人宇宙船「ソユーズ」でカザフスタン領内に着陸した。
今月20日に70歳の誕生日を迎えたペティ氏は「スペースカップ」や「無重力カップ」などと呼ばれる無重力状態で飲み物を飲みやすくするための特許を発明した人物だが、宇宙でのユニークな写真を撮影することで知られる著名な天体写真家でもある。

カザフスタンに着陸するペティ氏ら宇宙飛行士を乗せた宇宙船/Bill Ingalls/NASA
ペティ氏はISSで受けたインタビューで、「天体写真で私が好きなことの一つは、地球中心のものとは異なる構図を持つことだ。通常は、大気圏の端にある地球の地平線や縁、そして、それと関係のある天文学や天体写真を撮影する」と語っていた。
ペティ氏は自身の写真について、軌道上にいるという視点に関するものだと述べている。
「足をしっかりと地面につけているときの地球は驚くほど美しく、宇宙から見ても美しい。どちらがより美しいかは言い難い。宇宙は、軌道上の美しさに集中する特別な機会だからだと思う。もし、一生を軌道上で過ごす人が地球に降り立ったら、きっと、今まで見たなかで最も美しい景色だと思うはずだ」

着陸してすぐに医療用テントに搬送されるペティ氏/Bill Ingalls/NASA

オーストラリア上空のISSから撮影。地球の向こう側に天の川が見える/Don Pettit/NASA

ISSにある日本の実験棟「きぼう」での撮影のためカメラを用意するペティ氏/NASA

天の川や黄道光、「スターリンク」の衛星、光の点のような星などさまざまなものが写りこんでいる/ Don Pettit/NASA

スペースXの無人宇宙船が空中分解して地球に落下する様子/Don Pettit/NASA

ISSから撮影した地中海の様子。ペティ氏によれば、地中海に反射する太陽の光を赤外線で撮影して、白黒に変換した/Don Pettit/NASA

30秒間の露光で撮影した太平洋/Don Pettit/NASA

ISSに滞在する宇宙飛行士にとって、宇宙はただ暗いだけではなく、星も見えるという/Don Pettit/NASA

ドッキングを解除したスペースXの宇宙船がスラスターを噴射する様子/ Don Pettit/NASA

太平洋から太陽が昇り始めるころにあわせて撮影。地球の地平線近くで輝くオーロラと大気光の上に広がる天の川を捉えた/Don Pettit/NASA

オーロラの中を飛行するISS。ペティ氏ら宇宙飛行士も驚き、慌てて撮影したという/Don Pettit/NASA

暗い夜に明るい稲妻が太平洋上の雲を照らす様子/Don Pettit/NASA