スペースXの宇宙船帰還、民間人4人が初の両極上空飛行に成功

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着水するスぺースXの宇宙船/SpaceX

着水するスぺースXの宇宙船/SpaceX

(CNN) 米宇宙企業スペースXの宇宙船が米カリフォルニア州の沖合に着水し、「フラム2」と名付けられた商用の有人宇宙飛行が無事終了した。今回のミッションでは、民間人4人が宇宙船に搭乗し、史上初めて地球の北極と南極を結ぶ軌道を周回した。

今回のミッションは、暗号資産で財を成した億万長者チュン・ワン氏の資金拠出で実現した。宇宙船は3月31日に打ち上げられ、今月4日に着水した。

約5年にわたるスペースXの有人宇宙飛行のミッションで西海岸に着水したのは今回が初めて。宇宙船の着水と回収の様子は生配信された。

今回のミッションでは、乗組員は宇宙からのオーロラの撮影や「乗り物酔い」の記録といった科学プロジェクトを実施した。

ワン氏によれば、乗り物酔いは乗組員にとって重要な問題だということが判明したという。

ワン氏はSNSへの投稿で、「微小重力下での最初の数時間は決して快適ではなかった」とつづった。「宇宙酔いは我々全員を襲った。吐き気を感じ、最終的に数回嘔吐(おうと)した。車や海での酔いとは違った感じだった。iPadで読書しても症状は悪化しなかった。しかし、水を少し飲むだけで胃がムカムカして、嘔吐を引き起こす可能性があった」

ワン氏によれば、2日目の午前には気分は完全にリフレッシュされたという。

乗組員は宇宙船の先端にある窓から撮影した動画や画像を公開した。

ワン氏によれば、宇宙船からは南極が「真っ白」に見え、「人間の活動が見えなかった」ことに驚いたという。

今回の打ち上げは民間の資金によって賄われており、こうしたミッションではスペースXの顧客は宇宙で好きなように時間を過ごすことができる。フラム2では、乗組員は22件の研究や科学実験の準備を整えて軌道に向かった。そのうちの一部はスペースXが設計して監督した。研究の多くは乗組員の健康状態を評価することに関するものだった。

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