トランプ氏、ロシアは「かなり大きな譲歩」 ウクライナの「全土は奪わず」と強調

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ウクライナ東部の街スラビャンスク。ロシアによる空爆の現場で作業する救急要員/Anatolii Stepanov/Reuters

ウクライナ東部の街スラビャンスク。ロシアによる空爆の現場で作業する救急要員/Anatolii Stepanov/Reuters

(CNN) トランプ米大統領は24日、ロシアがウクライナとの和平交渉において相当の譲歩を提示したとの認識を明らかにした。「国全体を奪取」はしないというのが譲歩の内容だとした。

ロシアが和平交渉で何を提案しているのかという記者の質問に対し、トランプ氏は「戦争の停止だ」と答えた。

トランプ氏は同日、ノルウェーのガールストーレ首相と大統領執務室で会談。その際にロシアとウクライナの和平交渉に触れ「国全体を奪取しないというのは、かなり大きな譲歩だ」と付け加えた。

ロシアのプーチン大統領は、2022年2月のウクライナ侵攻で他国から広く非難されており、ウクライナのゼレンスキー大統領は、クリミア半島におけるロシアの支配を正式に承認することさえ強く反対している。

関係筋によれば、米政権が先週仏パリで提示した枠組みは、米国によるクリミアのロシア領承認やウクライナの広大な領土のロシアへの割譲など、ウクライナ側に大きな犠牲を強いる内容となっている。バンス米副大統領は23日、「領土境界線を現状に近い水準で凍結する」よう求めた。

複数の同盟国外交官は、トランプ政権の提案に動揺していると明らかにした。こうした枠組みはプーチン氏や中国の習近平(シーチンピン)国家主席を含む世界の指導者たちに、違法な征服が成果をもたらす場合があるという危険なメッセージを送ることになるとみられるからだ。

「これは国際法の基本原則に関わる問題だ。我々自身の存在に関わるものであり、我が国や他の国々が独立のために講じているあらゆる保障措置を弱めることになる」と、東欧のある外交官はCNNに語った。彼らと他の関係筋は、外交上のデリケートな問題について非公開で協議した。

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