トランプ氏、FRB議長を改めて攻撃 「電話するかも」

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米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=4月/Tierney L. Cross/Bloomberg/Getty Images

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=4月/Tierney L. Cross/Bloomberg/Getty Images

(CNN) 米国のトランプ大統領は23日、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長について、金利を過度に高く維持しているとして電話で連絡を取る可能性を示唆した。

「彼(パウエル氏)に電話したことがない。するかもしれない」。トランプ氏は同日夜、大統領執務室で行われた大統領令の署名式でそう述べた。「彼は政策金利を引き下げないことでミスを犯していると強く思う。現状をもっと改善できるだろう」

トランプ氏は過去数日間でパウエル氏を公然と攻撃。「負け犬」と呼び、「一刻も早い退任」を示唆してきた。2017年にパウエル氏をFRB議長に任命したのはトランプ氏だが、それ以降両者は公の場で対立し続けている。

ただトランプ氏は22日の時点で態度を軟化。パウエル氏を解任する「意図はない」と語っていた。事情に詳しい情報筋がCNNに明らかにしたところによると、これに先立ち複数の顧問がトランプ氏に対してパウエル氏退任の影響について警告。法律や経済の観点から裏目に出る恐れがあると伝えていたという。

そうした中、トランプ氏は23日に改めてパウエル氏を攻撃。政治的駆け引きに利下げを利用していると非難した。

インフレ危機が初期段階にあった数年前にはなかなか利上げしなかったとも振り返り、「彼(パウエル氏)はいつもやることが遅い。(中略)彼を推薦したのはとある人物だが、私はその人をあまり気に入っていない」と続けた。

トランプ氏や他のホワイトハウスの当局者は、FRBの政策がバイデン前政権とトランプ現政権で異なるのは政治的な理由による可能性があると示唆している。独立した機関であるFRBが特定の政治的立場に立っていることを示す証拠はなく、パウエル氏自身も金融政策決定の場面で政治的駆け引きを行っているとの見方を強く否定している。

「彼(パウエル氏)が正しいことをしてくれるよう期待する。正しいこととはつまり金利を下げることだ。どうなるか見てみよう」。トランプ氏はそう述べた。また関税による収入で米国経済は良好だと強調し、現状はインフレではないと言い添えた。

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