トランプ氏、FRB議長を「解任する考えはない」 発言翻す
ニューヨーク(CNN) トランプ米大統領は22日、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長について、「解任する考えはない」と述べた。
トランプ氏の今回の発言は、前日までのメッセージとは大きく異なるものとなった。トランプ氏は前日、自身のSNSトゥルース・ソーシャルを「負け犬」と呼び、解任を示唆していた。
トランプ氏は最近、パウエル氏に対して、利下げするよう圧力をかけ続けている。パウエル氏は利下げを急いだり軽々しく行ったりはしないとしている。トランプ氏は2017年にパウエル氏をFRB議長に指名したが、それ以来、両者は対立し続けている。
トランプ氏は17日、パウエル氏をめぐり、「退任が早すぎるということはない」との見方を示したほか、インフレへの対応について「遅すぎるし、間違っている」などと批判していた。
「聖金曜日」で休場だった18日を経て、市場が開いた21日にはトランプ氏がパウエル氏への圧力を強めたことで、主要企業でつくるダウ工業株平均は一時1000ドル以上下落していた。
パウエル氏は政治に介入することを拒否している。同氏はこの話題に触れることを避け、トランプ氏を批判することはしていない。また、FRBは独立性を維持すべきだとの見方を示している。