世界が追悼、ローマ教皇死去について分かっていること
(CNN) ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇の死去を受け、世界中から追悼の言葉が寄せられている。
フランシスコ教皇は享年88歳。20日にイースター(復活祭)の祝福を行ったのが最後の姿となった。ローマ教皇庁(バチカン)によると、脳卒中と心不全で亡くなったという。
以下、最新の情報と今後の予定。
死因:フランシスコ教皇の死因は脳卒中と心不全だと、バチカンの報道局が声明で発表した。バチカン市国保健衛生局のアンドレア・アルカンジェリ局長の署名入りの声明によると、フランシスコ教皇の死は、「急性呼吸不全の既往症」「動脈性高血圧」「2型糖尿病」など、他の病気の影響も受けていた。
埋葬の要望:フランシスコ教皇は、バチカンによって公表された遺言の中で、ローマのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂の地中にある「簡素な」墓に埋葬されることを希望していると述べた。その墓には自身の名のラテン語名であるFrancicusと、一言だけ刻めばよいとした。バチカンの外に埋葬される教皇は100年以上ぶりとなる。フランシスコ教皇は遺言の中で、埋葬の費用を匿名の後援者が負担するよう手配したと述べた。
ロザリオと祈り:21日夜、バチカン市国のサンピエトロ広場でフランシスコ教皇のためにロザリオの祈りが捧(ささ)げられた。サンピエトロ大聖堂の主席司祭であるマウロ・ガンベッティ枢機卿によって、広場とその周辺にいる数百人の弔問客の前で行われた。さまざまな信仰や背景を持つアルゼンチン人たちも同日、教皇が母国で礼拝などの儀式を執り行ったいくつかの教会に集まり、祈りを捧げた。
最新の追悼文:教皇はアルゼンチンのブエノスアイレス生まれ。同国のハビエル・ミレイ大統領は7日間の喪に服すと宣言した。国連、アフリカ諸国、米州の指導者たちが、亡くなった教皇に弔意を示した。カナダの先住民を代表する団体「アッセンブリー・オブ・ファースト・ネーションズ」は、フランシスコ教皇の死に悲しみを表明した。同団体によると、教皇はカトリック教会が運営する学校での虐待について謝罪したという。
教皇の最後のメッセージ:復活祭の日曜日の20日にサンピエトロ広場に集まった数千人のカトリック信者の前で、フランシスコ教皇はガザ、ウクライナ、スーダンでの戦争の終結を求める演説を準備した。ただ衰弱のため声に出して読むことができたのはいくつかのフレーズのみで、残りの演説は側近が伝えた。教皇が死去したのは、それからわずか数時間後だった。
次に起こること:フランシスコ教皇の死後、「ノヴェンディアレス」と呼ばれる9日間の喪が始まる。教皇は棺(ひつぎ)に入れられ、葬儀までの数日間、安置される。新しい教皇を選ぶプロセスである「コンクラーベ」は、教皇の死後15~20日後に始まると見込まれる。