ハーバード大への要求記した書簡、トランプ政権が誤って送付か 米紙NYT

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ハーバード大のキャンパスを歩く人々=17日、マサチューセッツ州ケンブリッジ/Sophie Park/Getty Images

ハーバード大のキャンパスを歩く人々=17日、マサチューセッツ州ケンブリッジ/Sophie Park/Getty Images

(CNN) 米紙ニューヨーク・タイムズは事情に詳しい匿名の関係者2人の話として、ハーバード大学への要求を記したトランプ政権の書簡は本来送付されるべきではなく、「無許可」だったと報じた。

書簡はカリキュラム改訂や入学制度改革、多様性・公平性・包摂性(DEI)慣行の撤廃など連邦資金に関係する要求を列挙したもので、ハーバード大とトランプ政権の対立が激化する要因となっていた。

トランプ氏に対する抵抗の象徴となったハーバード大は、11日付の書簡に盛り込まれた要求を強く拒否。ガーバー学長は声明で「大学は独立性を放棄せず、憲法上の権利も手放さない」と表明した。

タイムズ紙によれば、書簡の扱いを誤った経緯については政権内でも見解が分かれており、一部のホワイトハウス関係者は早過ぎるタイミングで送付されたとの見方を示す一方、そもそも送付される予定はなかったとの見方もあるという。

ホワイトハウスの当局者は送付が誤りだったかどうかコメントを控えたが、19日に書簡が本物であることを確認し、CNNの取材に「ホワイトハウスは書簡を支持する」と述べた。

一方、ハーバード大はCNNに対し、書簡が本物であることは疑問視していないと説明。トランプ政権がすでに連邦資金凍結などの措置を取っている点を指摘した。

ハーバード大の広報の声明では、「政権が今になって驚くほど干渉的な要求の数々を撤回したいと考えていると仮定しても、ここ数日の行動を見る限り、政権はむしろ要求を強めているように見える。行動は言葉よりも雄弁だ」などとしている。

この書簡は、名門大学とトランプ政権の間で展開されている全米規模の対立の最新例となった。ホワイトハウスは米国の他の名門大学に対しても、医療などの科学研究に不可欠な連邦資金の凍結をちらつかせて政策変更を迫っている。

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