全米で「50501」デモ、トランプ政権の移民政策など非難

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「移民保護と地球保護」を打ち出したデモに参加する人々=19日、ニューヨーク市/Adam Gray/Getty Images

「移民保護と地球保護」を打ち出したデモに参加する人々=19日、ニューヨーク市/Adam Gray/Getty Images

(CNN) 米国各地で19日、トランプ大統領とその政権に対するデモが行われた。デモ隊は民主主義制度や市民的自由への執ような攻撃に抗議して結集した。

今回の抗議は「50501」デモ(「50州、50の抗議、ひとつの運動」の略)の一環。州議会議事堂や裁判所、市庁舎で80を超える抗議行動が行われ、適正手続きなしの強制送還や連邦機関の解体、高等教育への脅しを含むトランプ氏の行政権限の行き過ぎを非難した。

集会に加え、余った食品を持ち寄る「フードドライブ」や寄付キャンペーンを通じて地域社会が連帯し、政権の政策で最も大きな影響を受けた人たちに支援の手を差し伸べた。

全米レベルでデモの調整役を務めるサラ・パーカー氏はCNNの取材に、「われわれは国と権力者に明確な緊急メッセージを送っている。人々は注視している、私たちは組織化しており、権威主義的な行き過ぎもファシズム政策も、憲法上の権利の解体も受け入れるつもりはないというメッセージだ」と語った。

CNNはホワイトハウスにコメントを求めている。

首都ワシントンでは、デモ隊がホワイトハウスやバンス副大統領の公邸の前に集結した。バンス氏は現在イタリアの首都ローマに滞在中で、バチカンの高官と会談している。トランプ氏はバージニア州のゴルフクラブにいた。

19日にワシントンで別の抗議を主催した団体の広報担当者はCNNに対し、エルサルバドルへ強制送還されたメリーランド州の男性、キルマー・アブレゴガルシアさんの帰国を実現できていないのが主な懸念点だと語った。トランプ政権は、アブレゴガルシアさんは「二度と戻ってこない」と宣言している。

トランプ政権は移民取り締まりを強化しており、移民税関捜査局(ICE)に逮捕のペースを上げるよう迫ったり、大規模送還計画を打ち出したりしている。最近の取り締まりにはアブレゴガルシアさんの誤送還も含まれる。

ボルティモア出身の女性(中央)がプラカードを掲げる様子/Kayla Bartkowski/Getty Image
ボルティモア出身の女性(中央)がプラカードを掲げる様子/Kayla Bartkowski/Getty Image

「50501ムーブメント」は1月25日に開設されたレディットのフォーラムに端を発し、トランプ氏の大統領就任後、草の根団体主導の全国的な抗議の波を引き起こした。 オンライン発の運動はすぐに街頭へ拡大。直近4カ月で少なくとも4回の大規模デモが行われ、19日の一斉行動に至った。

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