イタリア・メローニ首相の綱渡り外交、トランプ氏には奏功か

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ホワイトハウスの大統領執務室で会談を行うイタリアのメローニ首相とトランプ米大統領=17日/Evelyn Hockstein/Reuters

ホワイトハウスの大統領執務室で会談を行うイタリアのメローニ首相とトランプ米大統領=17日/Evelyn Hockstein/Reuters

(CNN) イタリアのメローニ首相は17日、ホワイトハウスで微妙な立ち回りを強いられたが、同氏はうまくやり遂げたようだ。

米国と欧州の関係がここ数十年で最悪の状態に陥る中、トランプ米大統領と会談したメローニ氏は、トランプ氏との良好な関係を維持しながら、欧州の利益も擁護する必要があった。

トランプ氏は以前、貿易黒字によって欧州が米国を「搾取している」と批判したことがある。同氏が課すいわゆる「相互関税」の脅威は、既に欧州経済の大混乱を引き起こし、欧州中央銀行(ECB)は17日、利下げを余儀なくされた。

メローニ氏は会談の冒頭、トランプ氏と意見が一致していることを明確にした。同氏は自身の目標について「西洋を再び偉大にする」ことだと宣言し、トランプ氏が掲げる「我々の歴史を消し去ろうとする『woke(ウォーク、意識が高い人たち)』や『DEI(多様性・公平性・包摂性)』のイデオロギーとの戦い」を支持すると述べた。

会談は和やかな雰囲気で進み、トランプ氏はメローニ氏を「偉大な」指導者であり、「素晴らしい仕事」をしている友人と繰り返し称賛した。

メローニ氏にとってトランプ氏とのホワイトハウスでの会談は今回が初めて。2人は良好な関係を築いており、トランプ氏は大統領に再選された後、メローニ氏を自身の私邸「マール・ア・ラーゴ」で歓待。就任式にも招待した。就任式に参加した欧州の指導者はメローニ氏のみ。

大統領執務室でメローニ氏はトランプ氏との関係を生かし、欧州のためのロビー活動を行った。同氏は「合意形成を支援するため」ワシントンを訪れたと述べ、トランプ氏は欧州連合(EU)との関税について合意の可能性は「100%」だと応じた。

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