ウクライナとロシア、「休戦」めぐり非難の応酬 トランプ氏は合意に向けた期待示す

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ロシアのプーチン大統領。イースター(復活祭)にあわせて、30時間の休戦を宣言していた/Getty Images

ロシアのプーチン大統領。イースター(復活祭)にあわせて、30時間の休戦を宣言していた/Getty Images

(CNN) ロシアのプーチン大統領がイースター(復活祭)にあわせて唐突に宣言した「休戦」をめぐり、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア側が休戦を破ったと非難した。ゼレンスキー氏はまた、プーチン氏について、自身の宣伝にしか興味がないと批判した。

プーチン氏は先に、「全ての戦闘行為」を、モスクワ時間の19日午後6時から21日午前0時まで停止すると発表していた。

ウクライナの当局者はロシアに対して、休戦期間の延長を求めた。だが、休戦の期限が来てもロシア側から延長に関する発言はなかった。

ロシア国営メディアによれば、クレムリン(ロシア大統領府)のペスコフ報道官は20日、プーチン氏が、今回の休戦をめぐり、以前に発表された期間を延長するよう指示することはなかったと述べた。

ウクライナによれば、夜にかけて戦闘がいくらか減速したものの、20日に入ると、ロシアからの攻撃が再び増加し始めた。一方、ロシア国防省は、ウクライナが休戦に違反したと非難した。

今回の休戦の宣言をめぐっては、発表の直後から、ウクライナ政府は懐疑的な反応を示していたが、30時間の休戦については合意していた。2022年にロシアがウクライナに対して、いわれのない全面侵攻を開始して以降、戦闘が止まったことは一度もない。

ロシア軍の空爆によって激しく損傷した建物=20日、ウクライナ東部ドネツク州/Roman Pilipey/AFP via Getty Images
ロシア軍の空爆によって激しく損傷した建物=20日、ウクライナ東部ドネツク州/Roman Pilipey/AFP via Getty Images

プーチン氏が短期間の休戦を宣言した動機について疑問が出ている。休戦の発表の前には、トランプ米政権が、和平交渉をめぐり、進捗(しんちょく)について具体的な兆候が見られない場合には、交渉から撤退すると警告していた。米国は30日間の停戦を呼び掛けており、ウクライナはこれに合意したものの、ロシアが拒否していた。

トランプ米大統領は20日、ロシアとウクライナが「うまくいけば」合意に達するだろうと述べたが、どのような合意が成立するのかについては明らかにしなかった。

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