米特使、プーチン大統領と会談 ウクライナ支援国はロシアの侵攻継続を批判

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11日の会合に出席した(左から)英国、ウクライナ、ドイツの国防相/Geert Vanden Wijngaert/AP

11日の会合に出席した(左から)英国、ウクライナ、ドイツの国防相/Geert Vanden Wijngaert/AP

(CNN) ウクライナとロシアの戦争を巡り、ロシアとの事実上の交渉役を担う米国のウィトコフ中東担当特使が11日、ロシアのプーチン大統領とモスクワで会談した。これに対しウクライナを支援する欧州諸国は、ロシアによる現行の侵攻に言及し、ウクライナにとっての和平が実現不可能の状況にあると批判している。

会談の冒頭でウィトコフ氏はプーチン氏と握手を交わした。ロシアの国営メディア、タス通信によると、会談は現地時間の午後3時に終了した。

クレムリン(ロシア大統領府)のペスコフ報道官は、両者の会合を「良い機会」と歓迎。ロシア側の立ち位置がトランプ米大統領に伝わるとの見方を示していた。国営メディアのRIAノーボスチ通信はペスコフ氏の発言を引用し、プーチン氏とトランプ氏との会談が議題に上る可能性にも言及していた。

RIAノーボスチ通信によればウィトコフ氏は同日、サンクトペテルブルクでロシア側の主要交渉役を務めるキリル・ドミトリエフ氏とも会談した。ドミトリエフ氏はその後、X(旧ツイッター)への投稿で「生産的な」話し合いができたとの認識を示した。

一方、ウクライナの主要な支援国は11日、ブリュッセルに集まった。その場では英国とドイツの国防相がプーチン氏を批判。和平を望んでいると主張しながら、軍事と民間両方の標的に向けた攻撃を継続していると強調した。

ウクライナへの軍事支援国50カ国ほどで構成するこの「ウクライナ防衛コンタクトグループ」は英独が共同で開催国を務めた。米国からはヘグセス国防長官がオンラインのみで参加した。

バイデン前米政権下で当時のオースティン国防長官が創設した同グループは、定期的に会合を開き、ウクライナへの軍事支援強化について議論している。

ドイツのピストリウス国防相は会合直後の記者会見で、「ロシアのウクライナ侵攻が継続中であることを踏まえれば、ウクライナにおける和平の近い将来の実現は不可能とみられることを認めざるを得ない」と指摘。今後も共同でウクライナへの軍事支援を続ける意向を示した。

ウクライナのゼレンスキー大統領はオンラインで出席し、この1カ月の状況から「ロシアがこの戦争の唯一の原因」であることが「完全に明白」になったと述べた。

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