「世界有数の怖ろしい空港」、啓徳空港の跡地に巨大スタジアム 香港
「世界有数の怖ろしい空港」、跡地に巨大スタジアム
(CNN) それは「世界で最も怖ろしい着陸の一つ」と呼ばれていた。香港中心部への急降下には総毛立つような恐怖感があったためだ。
空港の閉鎖から30年近くが経過したいま、かつて象徴的な啓徳空港があった場所が復活を果たしている。ただし別の形で。
跡地に建設されたスタジアムでは先日、7人制ラグビーのイベント「香港ラグビーセブンズ」が開催され、パーティーさながらの盛り上がりを見せていた。
主催者によると、新スタジアムのこけら落としとなった3日間のトーナメントには、11万人を超える観客が集まったという。
現地からリポートしたCNNのプロデューサーは、「ここは香港最大のスタジアム。座席数は5万席に上り、開閉式の屋根に港を望む眺望まで備えている」と興奮気味に伝えた。
設計事務所ポピュラスの幹部ポール・ヘンリー氏は、「我々が空港の跡地に建設したのは初めてだと思うが、絶妙だった。場所が平たんだから。平たんな場所はスポーツ会場にうってつけだ」と語っている。
総工費は40億ドル(現在のレートで約5600億円)近くに上った。香港は世界的なスポーツイベントや芸能人の誘致に躍起で、4月には英ロックバンド「コールドプレイ」によるスタジアム初の国際公演も開催された。香港はシンガポールや東京といった地域有数の規模のスタジアムを持つ都市と競合したい考えだ。