トランプ大統領の就任式、過去最高の330億円集める 富豪や大企業が多額の献金
(CNN) 今年1月に行われたドナルド・トランプ氏の大統領の就任式で、実行委員会が式典のために集めた金額が2億3900万ドル(約330億円)に上ったことがわかった。トランプ氏のホワイトハウス復帰に際し、米国でも有数の富豪や企業がトランプ氏の気を引こうと多額の小切手を切ったためだ。
実行委員会が20日夜に連邦選挙委員会(FEC)に報告した金額によれば、今年の就任式で集まった金額は、2017年のトランプ氏にとって最初の就任式で集めた当時の最高額1億700万ドルを大きく上回った。新型コロナ流行のため式典を縮小したジョー・バイデン氏が21年に集めた6200万ドルの約4倍に相当する。
報告書によれば、単一での最大の献金を行ったのは、コロラド州に本社を置く鶏肉などを扱う企業「ピルグリムズ・プライド」で金額は500万ドルだった。暗号資産(仮想通貨)企業「リップル・ラボ」は約490万ドル、やはり暗号資産を扱う「ロビンフッド」は200万ドルを献金した。
報告書によれば、大口の献金者のなかには政権で役職を獲得した人もいた。トランプ氏が駐英大使に指名した投資家のウォーレン・スティーブンズ氏は400万ドルを献金していた。航空宇宙局(NASA)長官として上院での承認を待っている実業家のジャレッド・アイザックマン氏は200万ドルを献金した。
教育長官となったリンダ・マクマホン氏は100万ドルを献金。財務長官のスコット・ベッセント氏の献金額は25万ドルだった。
実行委員会は外国からの寄付を受け取ることは禁じられているものの、こうした非営利の委員会が受け取れる寄付の金額に法的な制限はない。今年の就任式では、メタの最高経営責任者(CEO)マーク・ザッカーバーグ氏やアマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏ら多額の献金をした企業のトップには特等席があてがわれた。各社は100万ドルを献金していた。