ローマ教皇、最後の言葉は「ありがとう」 信者との交流支えた看護師に感謝

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信者に手を振るフランシスコ教皇=2018年11月21日/Filippo Monteforte/AFP via Getty Images

信者に手を振るフランシスコ教皇=2018年11月21日/Filippo Monteforte/AFP via Getty Images

(CNN) ローマ教皇フランシスコの最後の言葉は、信者との最後の交流を支えてくれた看護師に伝えた「ありがとう」だった。21日に死去した教皇の様子について、バチカンのメディアが22日に伝えた。

看護師のマッシミリアーノ・ストラペッティさんは、5週間の間、肺炎を患った教皇に付きっ切りで看護を続けてきた。教皇はそのストラペッティさんに「広場に私を連れ戻してくれてありがとう」と言葉をかけた。教皇はイースター(復活祭)の20日、専用車に乗ってサプライズでサンピエトロ広場に姿を見せ、集まった信者らと交流していた。

ストラペッティさんはかつて大腸の手術を進言して教皇の命を救い、2022年以来、専属で看護を担っていた。今年に入ってローマ市内の病院に入院した際も、退院して自宅で療養する間も、教皇に付き添い続けた。

20日のイースター礼拝の際は、事前に教皇を案内して、サンピエトロ大聖堂のバルコニーへのルートを確認した。ローマ教皇庁によると、礼拝後、フランシスコ教皇は、「広場にいる5万人の信者に最後の大きなサプライズ」を届けることを望んだ。

ただ、衰弱していた教皇はためらいも見せ、「私にできると思いますか?」とストラペッティさんに尋ねたという。

広場を巡って信者らを抱き締めた教皇は、「疲れていたが満足した様子で」、ストラペッティさんに感謝の気持ちを伝えたという。

しかし翌日にかけ、教皇の容体は悪化した。21早朝、自室のベッドでストラペッティさんに「別れの仕草(しぐさ)」をした教皇は、そのまま昏睡(こんすい)状態に陥り、息を引き取った。「長く苦しむこともなく、周りを騒がせることもなく、ほとんど突然の、静かな死」だった。

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