ローマ教皇が死去、新教皇選出へ 今後の動きを解説
(CNN) ローマ教皇庁(バチカン)が、フランシスコ教皇の死去を発表した。88歳だった。フランシスコ教皇は、約1300年ぶりの欧州以外出身の教皇で、史上最も高齢の教皇のひとりでもあった。フランシスコ教皇の死去を受けて、新たな教皇の選出に向けた動きが始まった。
教皇の死去は「使徒座空位」の始まりを告げるものとなった。これは、教皇の死去から次の教皇が選出までの期間を指す。葬儀の日程はほぼ決まっており、「ノベンディアレス」と呼ばれる9日間の服喪が含まれる。死後4日目から6日目の間に埋葬され、埋葬まで教皇はひつぎに安置される。
フランシスコ教皇は遺言のなかで、ローマのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂の地中にある簡素な墓に埋葬されることを希望していると明らかにした。同大聖堂にはこれまで7人の教皇が埋葬されているが、バチカンの外に埋葬される教皇は100年以上ぶりとなる。
フランシスコ教皇の後継者を選出するために世界中の枢機卿が集まり、「コンクラーベ」と呼ばれる選挙を行う。投票のプロセスは非公開。教皇の選出には通常2~3週間かかるが、枢機卿の間で合意が得られない場合は、それよりも長引くこともある。
新しい教皇が選出されるまでの間、「カメルレンゴ」の地位にある枢機卿がバチカンでの日常の業務を取り仕切る。現在はケビン・ファレル枢機卿がカメルレンゴを務めている。
コンクラーベはバチカンにあるシスティーナ礼拝堂で行われる。投票後、投票用紙は燃やされる。人々はサンピエトロ広場で、新しい教皇の誕生を知らせる「白い煙」があがるのを待つことになる。
新しい教皇が選出されると数日内に第267代教皇の就任を祝うミサが行われる。ミサを開催する日時と場所は教皇が選択するが、通常はサンピエトロ大聖堂で行われる。