ロシアがキーウ攻撃、9人死亡 トランプ氏とゼレンスキー氏の舌戦後
(CNN) ロシアは24日未明、ウクライナの首都キーウに対する攻撃を実施した。この数時間前、トランプ米大統領はウクライナのゼレンスキー大統領が和平交渉を危機にさらしていると改めて非難していた。
ドローン(無人機)とミサイルによる攻撃がキーウ全域の13カ所を直撃し、ウクライナ救急当局によると、少なくとも9人が死亡、70人以上が負傷した。
キーウにいるCNNのプロデューサーは24日未明、約6時間にわたり空襲警報が鳴り響くのを耳にした。緊急当局が提供した画像には、攻撃を受けた現場の一部で建物が炎に包まれる様子が写っている。
ウクライナのクリメンコ内相によれば、家屋が破壊された現場では、技術者や救助隊員、救助犬が瓦礫(がれき)の下敷きになっているとみられる人々の捜索を行っている。
クリメンコ氏は「子ども2人が依然現場で行方不明になっているとの情報がある」と説明。状況は「悲劇的だ」と言い添えた。
キーウのクリチコ市長はいったん市民に避難を呼び掛けたが、その後キーウ市の軍政当局が解除のメッセージを流した。
ウクライナ救急当局によると、子ども6人を含む少なくとも42人が病院へ搬送されたという。

ロシアによるドローン攻撃中、弾道ミサイルがキーウ上空で爆発する様子/Gleb Garanich/Reuters
今回の攻撃に先立ち、トランプ、ゼレンスキー両氏は特にロシアが2014年に違法併合したクリミア半島の将来を巡り、新たに舌戦を繰り広げていた。
事情に詳しい当局者がCNNに明らかにしたところによると、米政権は3年に及ぶ戦争の終結に向けた和平案の一環として、ロシアによるクリミア支配を認めることを提案したとされる。