1週間のはずが9カ月超の宇宙滞在、ようやく帰還のNASA宇宙飛行士が会見
「素晴らしい宇宙船」 ISS長期滞在の飛行士が会見
(CNN) 国際宇宙ステーション(ISS)滞在が当初予定の1週間から宇宙船の問題で予想外に長引き、9カ月以上を経て3月にようやく帰還した2人の宇宙飛行士が31日、帰還後初の記者会見に臨んだ。
米航空宇宙局(NASA)宇宙飛行士のサニ・ウィリアムズさんとバッチ・ウィルモアさんは昨年6月、米ボーイングの宇宙船「スターライナー」のテスト飛行でISSに到着したが、同船に問題が発生。2人が帰還のための代替宇宙船を待つ間、政治家やマスコミは「見捨てられた」「取り残された」「足止めされた」などと騒ぎ立てたが、本人たちはそうした状況ではなかったと否定している。
記者会見でウィリアムズさんは、新型宇宙船のテスト飛行という「特異」性は認識していたものの、自分たちの滞在がこれほど注目を浴びるとは予想していなかったと告白。しかし滞在が長引くことが分かると2人とも「切り替えた」という。「私たちは国際宇宙ステーションのクルーであり、宇宙飛行士の友人たちと同じように、働いて訓練し、素晴らしい科学実験を行う」
地球に帰還した時には「こんなにたくさんの人たちが関心を持ってくれている」ことに感嘆したというウィリアムズさん。「私たちが人々を結び付けるポジティブな存在になれたことに、とても感謝し、とても驚いている」とした。
スターライナーについてはウィリアムズさんもウィルモアさんも「非常に有能」と評し、もしチャンスがあれば、また搭乗したいとウィルモアさんは話す。
FOXニュースのインタビューに答えたウィルモアさんは、自分たちが見捨てられたなどと形容されたことについて、「私たちが置き去りにされて忘れ去られたとか? そんなことは全然なかった」と強調した。