ローマ教皇フランシスコ、葬儀終えて安らかな眠りに

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ローマ教皇フランシスコの葬儀のため、サンピエトロ広場に集まった参列者/Tiziana Fabi/AFP/Getty Images

ローマ教皇フランシスコの葬儀のため、サンピエトロ広場に集まった参列者/Tiziana Fabi/AFP/Getty Images

(CNN) 25万人を超える礼拝者、聖職者、政治家が26日、バチカンのサンピエトロ広場に列をなし、21日に88歳で死去したローマ教皇フランシスコへの弔意を示した。

葬儀は現地時間午前10時過ぎに始まり、2時間強続いた。

カトリック教会の最高幹部の一人であるジョバンニ・バティスタ・レ枢機卿が、簡略化された式典の進行を務めた。式では賛美歌、感動的な説教、そして南米初の教皇であったフランシスコへの最後の別れの儀式が一連の流れの中で執り行われた。

その後、フランシスコ教皇の控えめな棺(ひつぎ)は、白い教皇専用車両でテベレ川を渡り、ローマのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂に安置された。鮮やかに飾られたこの大聖堂は、ローマで最も高い地点に立っている。

当日の様子は以下の通り。

弔問者と各国首脳が集結:フランシスコ教皇の葬儀には、ここ数年で最大規模の世界の指導者たちが集まった。各国の首脳や君主を含む代表団の人数は130人に達した。アルゼンチンのミレイ大統領、英ウィリアム皇太子、欧州委員会のフォンデアライエン委員長、米国のトランプ大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領などが最も注目を集めた参列者だった。

トランプ氏とゼレンスキー氏の首脳会談:米国とウクライナの両首脳は、26日の葬儀が始まる数分前に会談し、サンピエトロ大聖堂内に設置された二つの椅子に座って対面で話をした。トランプ氏に同行したホワイトハウスの報道官は、両首脳は「非常に生産的な話し合いをした」と述べた。ゼレンスキー氏の報道官によれば、会談は15分ほどで終わり、両首脳は今後も協議を継続することで合意したという。

厳戒態勢:ローマ当局は葬儀に先立ち警備態勢を強化し、2000人を超える警察官、狙撃兵、専門部隊を配備した。さらに400人の交通巡査が交代で勤務していると、同市警察はCNNに語った。

「人々の中の教皇」:91歳のレ枢機卿は、痛切な説教の中でフランシスコ教皇の「深く繊細な」統率力を称賛。「非人間的な恐怖と数え切れないほどの死、破壊に満ちた近年の戦争に直面しながらも、フランシスコ教皇は絶え間なく平和を願う声を上げた」と強調した。フランシスコ教皇はガザ、ウクライナ、スーダン、南スーダンなど、戦争で荒廃した地域の共同体を一貫して擁護。その姿勢は最期の日々を迎えるまで変わらなかった。

若い参列者たち:インドネシア、米国、フィリピン、フランスからの若者や巡礼者を含む多くの弔問者が、夜通しサンピエトロ広場に集まった。最もリベラルな支持者の中には、フランシスコ教皇は改革派としては物足りなかったと考える人もいるが、14億人の信徒のためにカトリック教会を変革し、進歩的な遺産を残して生涯を終えたと評価する声もある。

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