米東海岸から流したボトルメール、2年かけてフランスへ
仏北西部ブルターニュに住むマルティーヌ・ボスクさんから、犬の散歩中に海岸でボトルを見つけたという連絡だった。
世界にパンデミック(世界的大流行)の嵐が吹き荒れたこの2年間で、ボトルは6400キロも離れた大西洋の向こう側まで到達していた。
ケイさんは、もうすぐ90歳になるという父親からの教訓を思い出した。「人生で何か良いことが起きてほしいと思ったら、まず良いブーメランを投げなくては」という言葉だ。ボトルがそのブーメランだったに違いない。
ケイさんとボスクさんはそれ以来、英語のメールで連絡を取り合っている。2人の間には友情が芽生え、互いの家に招く話も持ち上がった。ケイさんは「フランスへ行くのは初めて。チケットを買わなくては」と、対面の日を待ちわびている。