水中に漂うマイクロプラスチック、イカの骨から作ったスポンジで除去か

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海岸でみられるプラスチック粒子=1月12日、スペイン・タラゴナ/Josep Lago/AFP/Getty Images/File

海岸でみられるプラスチック粒子=1月12日、スペイン・タラゴナ/Josep Lago/AFP/Getty Images/File

(CNN) 大きさが5ミリ以下の「マイクロプラスチック」はあらゆる場所に存在している。エベレストの山頂から深海に生息する生き物、ペットボトルの水に人間の胎盤、母乳からも見つかっている。マイクロプラスチックは、野生動物を窒息させ、生態系を破壊し、人間の健康を脅かすが、除去することが難しいことでも知られている。

だが、中国の科学者が、解決策を考え付いた。それは、イカの骨と綿でできた生分解性のスポンジだ。

武漢大学の研究チームは、イカの骨のキチンと綿のセルロースを使い、生分解性のスポンジを作成した。この二つの有機化合物は排水の汚染物質を除去することで知られている。

研究チームは、灌漑(かんがい)用水、池の水、湖水、海水の四つの異なった試料でスポンジを試験したところ、最大99.9%のマイクロプラスチックを除去することができた。この研究結果は科学誌サイエンス・アドバンシズに発表された。

研究チームは、地球がマイクロプラスチックによる脅威にさらされており、最初に被害を受けるのは水圏生態系だと指摘。プラスチック製品の削減や、廃棄物の管理、環境を考えたリサイクルなどさまざまな政策の下でも、マイクロプラスチック汚染は不可逆的であり、悪化しているとの見方を示した。

マイクロプラスチックは、より小さな破片に分解されるタイヤや、角質除去の美容製品に含まれるマイクロビーズなど、さまざまなものから生まれる。

2020年のある研究によれば、海底には1400万トンのマイクロプラスチックが存在すると推定されている。

科学者は、マイクロプラスチックについて、「現世代の主要な環境問題の一つ」としており、国際的にも認められている環境問題となっている。

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