ヤンキースのドナルドソン、黒人選手への「不適切」発言で処分
(CNN) 米大リーグ機構(MLB)は23日、ニューヨーク・ヤンキースの三塁手ジョシュ・ドナルドソン選手が21日の試合中、対戦したシカゴ・ホワイトソックスのティム・アンダーソン選手に「不適切なコメント」を放ったとして、1試合の出場停止と罰金処分を言い渡した。
ホワイトソックスのラルーサ監督は試合後、ドナルドソン選手が「人種差別的」な発言をしたと述べていた。
黒人のアンダーソン選手は21日に記者団の前で、白人のドナルドソン選手から試合中に何度も、失礼な口調で「ジャッキー」と呼び掛けられたと主張した。このジャッキーとは、大リーグ初の黒人選手、ジャッキー・ロビンソンのことを指す。アンダーソン選手は「こちらはだれにも迷惑をかけていなかった」と語り、敬意を欠く言葉を投げられるいわれはないと主張した。
ドナルドソン選手はロッカールームでのインタビューで、試合中にアンダーソン選手を「ジャッキー」と呼んだことを認める一方、人種差別的な意図はなかったと強調。「彼が失礼だと感じたのなら謝る。そんなつもりはまったくなかった」と弁明した。
同選手によれば、アンダーソン選手が2019年にスポーツ誌とのインタビューで「現代のジャッキー・ロビンソン」を自称したことについて、過去に両選手の間で冗談交じりのやり取りもあったという。
MLBのマイケル・ヒル副会長は関係者への聞き取り調査を完了したと述べ、「ドナルドソン選手の意図にかかわらず、アンダーソン選手への発言は礼を欠いた浅はかな判断だった」との見方を示した。
ドナルドソン選手は処分に対し、異議申し立てを表明した。