シリアでインターネットアクセスの9割が遮断
(CNN) 内戦が続くシリアで29日、インターネットへのアクセスの9割以上が遮断された。インターネットセキュリティ専門会社の米レネシスが述べた。
誰が遮断したのかは不明だが、シリア政府は過去に何度かネットへのアクセスを遮断したことがある。
一方、ロバート・フォード駐シリア米大使はワシントンでCNNに、米国は反体制派に対し「1000台を超す非軍事的機材を供給した。主にシリア政府によるネット規制をかいくぐるための通信機器だ」と語った。
フォード大使は、「シリア政府は長年にわたって(ネットを)監視してきた。イランの協力の下、ネットを使って反体制派活動家を追跡し、逮捕・殺害してきた」とし、「よって米国はシリアの反体制派に非軍事的装備を支給しており、特に通信機器に重点をおいている。シリアの人々が世界に向けて、シリア国内で何が起きているかを伝える支援のためだ」と述べた。
またフォード大使は、1982年にシリアのハマで起きたシリア政府による反体制派の虐殺事件のような事態を繰り返したくないと述べた。当時はハマからの通信が絶たれたため、他国は事態を把握することができなかった。
「報道で目にする多くの映像は、反体制派活動家に米国が供給した通信機器から送られたものだ」とフォード大使は述べる。
在英反政府派「シリア人権監視機構」によれば、ダマスカス国際空港への道路は首都郊外で続く反体制派と政府軍の戦闘のため、通行止めになった。また、エジプト航空は30日以降のシリアへの便を休止。エジプトのアハラムの報道によれば、空港周辺の「情勢悪化」が理由だという。