中国ファーウェイ、AIに注力する意向 向こう10年の戦略方針として発表
香港(CNN) 中国通信大手の華為技術(ファーウェイ)が、他の企業に加わる形で人工知能(AI)の分野に注力する意向を明らかにした。
同社の孟晩舟輪番会長兼最高財務責任者(CFO)が20日、上海での自社イベントで述べた。ファーウェイにとっては新たな戦略方針をおよそ10年ぶりに発表する機会となった。今後は事業の軸足をAIに移していくという。
過去20年間、ファーウェイはクラウドコンピューティングと知的財産をそれぞれ優先課題に挙げていた。
孟氏はスピーチで、ファーウェイの取り組みとして、「コンピューターの分野で中国にとっての堅固なバックボーンを構築する」考えを示唆。最終目標は、異なる業種が抱える多様なAIコンピューティングのニーズを満たす一助になることだとした。ただ詳細については明らかにしなかった。
中国ではハイテク大手のアリババも今月、AI分野に優先的に取り組む方針を発表している。
一方同じ20日、中国国家安全省は対話アプリ「微信(ウィーチャット)」への投稿で、米国政府がファーウェイのサーバーに15年近く前に侵入していたと非難した。特に米国家安全保障局(NSA)が再三にわたり組織的なサイバー攻撃を仕掛け、中国の重要なデータを盗み出そうとしていたと主張した。
ファーウェイはこの告発に関するコメントを控えた。NSAには米国の通常の業務時間外にコメントを求めたが、現時点で返答はない。