米観光業界の好調続く、年内に過去最高の業績記録か 商務省
ワシントン(CNNMoney) 米商務省は20日までに、今年4~6月の第2四半期での観光や関連商品の収入額が2.1%増を示し、年内に過去最高を記録する勢いにあるとの見方を示した。
今年第1四半期の伸び率は4.9%増だった。同省によると、今年の最初の7カ月間における観光収入額は1カ月単位で平均11億ドル(約858億円)増えていた。
米経済は長年停滞しているが、観光業は過去数年、他の産業分野と比べ活気を呈している。商務省当局者は、米経済の中で観光は希望が持てる産業分野の1つと指摘している。
オバマ米政権は観光業が成長していることの背景にビザ(入国査証)の発給業務の迅速化を命じた大統領令の効果があると自賛。米国務省によると、ビザ発給に伴う面談は現在、申請件数の85%が3週間内に処理され、昨年7月時点での比率の57%から改善されたと強調している。
ただ、好調な米観光業界については長期にわたるドル安が要因との指摘もある。米国の観光業界団体によると、観光が米国の輸出高全体に占める割合は今年これまで12%となっている。外国人観光客が米国で商品を購入し母国に持ち帰った場合は、輸出分として計算される。
ニューヨークのブルームバーグ市長は先に、ワシントンの経済専門家らとの会合で、同市の観光業界は過去最高の業績を示す水準にあると説明。計18カ国に観光事務所を設置した努力が報われていると主張した。
ニューヨーク市を昨年訪れた外国人観光客は計1060万人で、2000年の680万人からは激増した。同市長は活況を示す観光業は数千人規模の雇用を生んだとも述べた。