反イスラム映画の出演女優、制作者とユーチューブを提訴
(CNN) イスラム教の預言者ムハンマドを侮辱したとしてイスラム圏で強い反発を招いている米映画をめぐり、出演女優が19日、詐欺とプライバシー侵害、肖像の不正流用で制作者のナクーラ・バスリー・ナクーラ氏を提訴した。
訴えたのは女優のシンディー・リー・ガルシアさん。ガルシアさんはまた、動画共有サイト「ユーチューブ」が映画の予告編をサイトから削除するのを拒んだために取り返しのつかない損害を受けたとして、同サイトの運営会社及び親会社のグーグルに対しても訴えを起こした。弁護士は「ガルシアさんが自らの演技や映像や肖像をこんな不快な映画で使われることにまったく同意していない」ため、裁判によって予告編の削除を求めたいとしている。
訴状によれば、ガルシアさんはナクーラ氏から、作品は冒険映画でありガルシアさんはわが子を心配する母親の役だと説明を受けていたがそれは嘘だった。「被告(プロデューサー)が作った反イスラム映画において、原告(ガルシアさん)は預言者ムハンマドを性的異常者で小児性愛者だと非難しているかのように不当に描かれた」という。
ガルシアさんはナクーラ氏がプライバシーの侵害や詐欺、過失を犯し、精神的な苦痛を故意に与えたとして、懲罰的損害賠償も求めている。訴状によれば「ガルシアさんは仕事もプライバシーも失い、ナクーラ氏のやったことに非常に苦しめられている」
ガルシアさんによれば、今回の件で殺すと脅迫されたほか、危険が及ぶのを恐れて孫に会いに行くこともできなくなったという。