米オクラホマ州で大規模竜巻 児童7人含む51人が死亡
オクラホマ州ショーニー(CNN) 米オクラホマ州オクラホマシティー南郊のムーアで20日午後、大規模な竜巻が発生し、当局者らによると少なくとも51人が死亡したほか、建物が倒壊するなど甚大な被害が出た。竜巻の通り道にあった小学校では児童らががれきの下敷きになったとみられ、救出作業が行われている。
地元のCNN系列局によると、竜巻の規模は一時、直径3キロ以上に及んだと推定される。米気象局は、竜巻の強さが6段階中2番目に強い「EF4」(風速約75~89メートル)に相当したとの見方を示した。
小学校には当時、75人の児童と職員がいたという。死者のうち7人は同校の児童とされる。
市内の病院も損壊し、患者は近隣の施設へ避難した。主要道路はがれきでさえぎられて閉鎖された。駐車場にはねじれた車が折り重なり、スクラップ置き場のような光景が広がる。雨の中で燃え続ける建物も見えた。
牧場にいたという男性は、「映画のシーンのように馬が空中を舞った。警報のサイレンは聞こえなかった」と話した。現場周辺の約3万8000世帯や水処理施設で停電が続いている。
米海洋大気局(NOAA)によると、今後も広い範囲で大気の不安定な状態が続き、竜巻が発生したり、野球ボールより大きなひょうが降ったりする恐れがある。
オクラホマやカンザス、イリノイ、アイオワの各州では19日から20日朝にかけて多数の竜巻が発生し、70代の男性2人が死亡、民家約300棟が損壊する被害が出ていた。