乳児を車中に7時間放置、父親に殺人容疑 米南部
(CNN) 米南部ジョージア州の警察は26日までに、33歳の父親が生後1年10カ月の息子を車中に置き去りにして死亡させたとして、殺人と児童虐待の容疑で訴追されたと明らかにした。
警察の調べによると、ジャスティン・ロス・ハリス容疑者は6月18日、ファストフード店で朝食を済ませた後、息子のクーパーちゃんを車の後部座席のチャイルドシートに乗せてアトランタ郊外の職場に向かい、クーパーちゃんを置き去りにしたまま出社した。昼休みにいったん車に戻り、運転席のドアを開けていたことも新たに判明したという。
ハリス容疑者は午後4時16分ごろに仕事を終え、その数分後、近くのショッピングセンターに車を止めて助けを求めた。この時点でクーパーちゃんは約7時間、車内に放置されていた。
この日の平均気温は26度前後。しかし最高気温は30度を超え、クーパーちゃんの死亡が確認された時点の気温は31度だった。
目撃者によると、ハリス容疑者はクーパーちゃんを保育所に預けるのを忘れていたと話してひどく取り乱した様子を見せ、蘇生措置を試みていたという。警察が到着した時にはクーパーちゃんは地面に寝かされた状態だった。
警察は当初、ハリス容疑者に対して同情的だったが、調べを進めるうちに、同容疑者の供述に矛盾があることが判明。単純な不注意では済まされないと判断し、殺人と児童虐待の容疑で訴追した。
ハリス容疑者は7月3日に出廷する。先週の時点では容疑を否認していた。
殺人容疑での訴追に対しては同情する声も多く、インターネットで訴追を取り下げるよう求める署名嘆願運動も持ち上がっている。